【サリサリストア経営=手軽なサイドビジネス】を完全否定する2つの理由
ども、サリサリストアを経営して3年のムラタです。(2020年現在)
私は現在、フィリピン人奥様と二人三脚でフィリピンで商売しています。
小規模ですがストアやアパート、民泊の経営なんかをやりつつ
ネットビジネスとしてフィリピン移住のコーディネートや各種相談、情報発信などのお仕事をしています。
※詳しくはサービス一覧をご覧ください。
サリサリストアは移住当初から続いていたビジネスで、現在はおかげさまで零細ながら安定的に経営できています。
ワタシ(の奥様)がきりもりするサリサリストア。
しかしながら当初思い描いていたモノと現実のギャップは大きく、途中で何度も心が折れそうになりました。
サリサリストア経営=手軽なスモールビジネス
とお考えの方は多いと思います。
本腰を入れてビジネスされる方にとやかくは言いません。
そもそもワタシは元サラリーマンでビジネス経験はまだまだヒヨッコの部類。
(もしそんな私に本気で相談されたい方は無料相談をご利用ください。)
しかし『気軽にやりたい』とか『経営は家族に任せる』とかお考えの方はこの記事をよく読んで今一度検討されるコトをオススメします。
サリサリストアとは?
ウチの2号店。このように自宅の敷地の道路に面した片隅でやるのが一般的。
『サリサリ』とは現地語で「いろいろ」と言った意味があるようです。
日本語にすると「よろずや」みたいな感じでしょうか?
「遠くに買いに行くのめんどくさいから近くで買いたい」
買う側
「手軽に小銭稼ぎできないかな~?」
売る側
という互いのニーズで成り立っている商売。
昭和の日本だと「~商店」的な小規模店舗です。
どこにでもあります。
フィリピンでは家が並んでるトコロなら1~2分歩けばサリサリにたどり着きます。
(私の自宅2号店の隣はサリサリやってますw)
サリサリはスーパーや市場まで買いに行くのがめんどくさい人のために、
スーパーや市場で買ってきたモノに1~3割位の利益をのせて販売します。
このように簡易的な店舗に所狭しと商品を並べます
小出しに買いたい人のためにスーパーではやらないような小単位でのバラ売りしたり、
貸し売りなど(ウチではやりませんが)の融通を利かせて顧客を掴んだりと地域密着の小回りの利く商売です。
主に扱う商品は
- 食料品(米、菓子、卵、缶詰の他にも一部では肉や野菜などの生鮮品)
- 飲料や酒類
- 日用品(洗剤、石鹸、シャンプー、歯磨き粉など)
- 医療品(クスリやバンドエイドなど)
- プリペイド携帯の料金(ロード)
※ロードについては下記の記事参照
などなど多種多様です。
関連記事として、フィリピン人の買い物の習慣について書いた記事
サリサリストアの需要と金銭感覚について考えた記事
サリサリ歴3年のワタシが【サリサリストア経営=手軽なサイドビジネス】の考え方を完全否定する2つの理由
フィリピンのビジネスを舐めてはいけません。
これはサリサリストアなどの小規模ビジネスとて同様。
フィリピン在住の日本人のトコロには、サイドビジネスの誘惑がしきりにやってきます。
「収入を生活費の足しに」
「家族や親戚に自立してもらおう」
などなどの思いに駆られてスモールビジネスを始める方がいますが、フィリピン在住の長い日本人の多くは口をそろえてこう言います。
「お金を残したいなら何もしないのが一番良い」
本業や年金などの収入源がある人からすれば、スモールビジネスは結果として「浪費するだけ」という結論のようです。
その理由とは?
ワタシ自身の経験を踏まえて考えられる理由を挙げます。
完全否定の理由その①フィリピン社会全体において言えるコト。「継続」させることは難しい
サリサリストアって、基本的に固定費があまりかからない商売なんです。
- 家族経営が多いので人件費は基本ゼロ
- 店舗も自宅の一角でやるコトが多いので基本ゼロ
商品の消費期限等の問題を除けば、売り上げゼロでも赤字にはなりにくいシステム。
にもかかわらず長続きしないサリサリは多く、ワタシの近所にも「サリサリ跡地」は数多く存在します。
- 長続きしないスタッフ
- 気まぐれで飽きっぽい顧客
- 安定しない仕入れ先や仕入れ価格
フィリピンではサリサリに限らず、何事においても長続きさせることは難しいとワタシは思います。
本腰入れて真剣にご自身でマネジメントする人は別として、
「ただ始める」とか「人に任せて出資だけする」のであれば消えていく前提で始めるコトをオススメします。
完全否定の理由その②フィリピン人はどんぶり勘定。キーワードは『管理』
- お店やってるのに帳簿つけない
- 店のモノを家で使っちゃう
- 貸し売りしちゃう(そしてツケを書いておくのを忘れるw)
- スタッフは店のモノ食べちゃう
…こんなのがいわゆるフツーのサリサリです。
ウチの店も半分は当てはまってますw
奥様がマネージメントをしているウチのストアには帳簿がありません。
日々の売り上げはワタシがカウントしていますが、
毎日、毎月いくらの利益が上がったのか分かりません。
家で使う食料品や日用品の一部は店の在庫。
店にはそこそこの販売ボリュームがあって私の家族は2人だけ。
これなら大した問題はありません。
しかし逆に販売ボリュームが少なくて家族が多いとたちまち店の経営は傾きます。
家族が店の在庫を消費しまくって店の資金が目減りしてしまうからです。
帳簿が無いうえに在庫もカウントされていないので、どれだけのロスが出ているのか分かりません。
このようにマネジメントが出来ずに自滅するパターンが後を絶ちません。
スタッフにしても家族にしても口で伝えるだけではなかなか言うコトを聞いてくれません。
使えるスタッフとして育ってくれたと思いきやあっさりと辞めていきます。
日本の当たり前が通用しないフィリピンでは、「管理」することがとても難しいのです。
人に任せたっきりで上手くいっているサリサリストアを聞いたことがありません。
アナタが店先に立つことは無くとも、
- 売り上げを管理する
- 在庫を管理する
- スタッフが悪さしない様に管理ないし監視する
など少なくともアナタは「管理」には介入するべきだと思います。
動画でざっくりと解説
まとめ
日本と比べてフィリピンには圧倒的に大きい『需要』があります。
日本より平均年齢が20歳以上若いうえ、庶民は貯金をしないという気質。
そのためフィリピンには驚くほどの活気と消費があります。
ワタシがフィリピンでビジネスを始めようと思って理由はココにあります。
にもかかわらずサリサリストア経営がうまくいかないのは
- フィリピン人の場合はその気質の問題
- 日本人の場合は日本とのギャップを鑑みたマネジメントができない
といった要因ではないかと思います。
誰しも本気で取り組めばそういった問題を必死で解決して成功に導くでしょう。
しかし「軽い気持ち」「人任せ」で始めてうまくいく人はいないでしょう。
仮にいたとしても環境に恵まれたごく一部のヒトだけだと思います。
それでもやってみたいとか興味があるという人のために、
下記の記事は「安定的にサリサリストアを継続させるコツ」について解説しています。
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