~フィリピンで生活しながらビジネス~

壊れてもそのまま!?日本とフィリピンの「修理観」の違いと背景

 
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村田 大輔(Daisuke Murata)
元自動車セールスマン&メカ。 奥様はフィリピン人。 38歳でフィリピンでの起業を決意!41歳で移住。 現在フィリピンで自営業をゆる~く展開中。 フィリピンでの文化、生活についてもご紹介していきます。
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『フィリピン人はモノを大事にしない』

『すぐ壊す』

『壊しても直さない』

『修理が超いい加減』

 

フィリピンを良く知る人は言います。

フィリピンあるあるとも言えるでしょう。

 

日本人から言わせれば確かにその通り。

修理やメンテナンスをおろそかにするフィリピン人の行動は理に適っていない。

果たして本当にそうでしょうか?

フィリピンで数々の修理を経験してきた私が彼らの残念な「修理観」

そして彼らの側に立った考え方を考察したいと思います。




フィリピンの修理センスの一例~ある日の私のFacebookの投稿~

 

私Facebookのタイムラインにシリーズで投稿している

『今日の図工』のある日の一コマ。

以下投稿の本文から引用。

テニスコートのライン引きの修理を頼まれる。

「この折れちゃったトコロを溶接チョイチョイってやるだけだから簡単だろ~。」

 

…いやいや、折れた部分が腐ってて溶接してもダメだし。

腐食したスチールを無理やり溶接すればよいと思ってる。

そして溶接で補修しても大体の人は塗装もしない。

 

こっちの人の修理のセンスってこんな感じ。

頼む人は気楽なもんだ。

 

いい加減な修理をしたくない私との感覚のギャップは埋まることが無い。

再び壊れたらまた私の所に来るんだろうから、このさいキッチリ直すことに。

 

  • そもそも力の掛かるところに使うボルトが細くて数が少ない。ボルト穴を拡げて太いボルトに交換。
  • さびてボロボロになってしまった部分は新しく材料から制作。
  • パイプに通すボルトは締めすぎるとパイプが潰れてしまうのでスリーブを製作してパイプの中に挿入。

折損した部品を溶接、塗装してボルトナットで組み立てて完成。

と、もともとの無理な設計まで直さにゃいけない…。

後々壊れないように考えるとこれだけの内容になってしまう。

 

こうした修理から分かること

 

製品がダメ。ちゃんと修理するには設計変更になってしまう

ツッコミどころとしてボルトの数と太さ、つまり製品の設計がすでにおかしいという事。

フィリピンにはこういった「すぐ壊れる」前提の様な設計の製品が数多く存在する…。

 

こうした製品の多くがC国製。

と言うよりフィリピンのあらゆる工業製品の大半がC国製なのです。

 

私の様にブログとテニスとDIYしかやってない人間は別として、

フィリピンで遭遇する全ての修理を日本のセンスでキッチリ行うと「とてもやりきれない」気がします…。

 


東南アジアのプラスチック製のイスはいとも簡単に壊れる…。

 

「無理やりな修理」が当たり前! のフィリピン人のマインドを考察

腐食して折れたフレームを「溶接しときゃいい」っていう依頼内容がフィリピンセンス。

そんなことすりゃまた直ぐに折れます。

 

なぜこのようなオーダーになるのか?

この背景には「材料が高い」という事が考えられます。

 

フィリピンの建築資材等の材料の価格は日本とあまり変わりません。

 

それでいてフィリピンの賃金水準は日本の8分の1から10分の1といった水準。

日本人なら「ちょっとした」材料がこちらでは「ちょっと」とは言えないのです。

 

価格の安い材料があれば、それは「それなりの品質」です。
(実際、フィリピンの建築材料のほとんどはC国製。)

材料自体の質が落ちているので強度や耐食性に難があります。

 

安普請で材料を買っても結果としては長持ちが期待できない。

そうすると「可能な限り材料代を掛けないで直す」というフィリピンスタンダードは理にかなっているかもしれません。


壊れたイスをロープで縫い合わせて無理やり修理。コレはフィリピン流ではなくてムラタ流。

 

『お金を掛けない』フィリピン人のモノの扱い方

 

先述の理屈から考えればフィリピン人が

  • 『修理が超いい加減』
  • 『壊しても直さない』

というのも妥当とういか、日本人の思考とギャップがあっても不思議では無いのかもしれません。

 

モノが壊れても直さない⇒直すとカネがかかる(高くつく)からといったところでしょうか?

 

それが理由かどうかは定かではありませんが、フィリピン人は壊れたモノをなかなか直しません。

壊れたまま使う事が多い。

 

「便座の無いトイレ」は日本人が感じるその代表例かも?

便座に限らず、ホントに感心させられるくらい彼らは「壊れたモノ」を使い倒します。

 

フィリピンでは「生活必需品」の修理は比較的安くできる

 

そうは言っても壊れたら使えないモノもあります。

その中でも「生活必需品」の中には比較的安価に修理ができるものが多いです。

 

実際に私が修理してきたモノを例に挙げます。

 

扇風機

常夏フィリピンでは一年中扇風機が稼働します。

我が家では家族の人数より扇風機の数の方が多い。

 

長い稼働時間に加えてホコリが多いフィリピン。

フィリピン品質もあいまって頻繁に扇風機が壊れます。

 

そのため街中には生活家電の修理屋が数多く存在します。

モーター焼き付きなどでモーターを交換しても工賃込みで300ペソ(600円ちょい)程度。

 

我が家に4台ある扇風機は2年で2回ほどモーター交換してます。

 

余談となりますが写真の様に本体のプラスチックが割れるトラブルもある(笑)

本体は私がDIYで修理。

金具で補強してフランケンシュタインの様な本体で現在も活躍中。

こういったトラブルは標準的対処方法が無いので修理方法は私のオリジナル。

 

ウォーターディスペンサーのバルブ

我が家のウォーターディスペンサーのバルブを親戚が折って壊してしまいました。

これでは水が出ない…。と思ってたら、部品で売ってました。

お値段50ペソ(100円ちょい)。

きっとみんなよく壊すんでしょうね…。

 

「水」は人の生死に関わる重要な生活必需品。

さすがのフィリピンにもセーフティネットがw。

 

冷蔵庫・冷凍庫のガス漏れ修理

冷凍庫の霜取り中に、アイスピックでつついてガス管に穴をあけてしまった。

ガス漏れパタイ(死亡)。

日本だと5万円以上の修理代⇒買い替えというパターン。

奥様のおばさんからもらったおさがり冷蔵庫だがナショナル製。

パナソニックではなくナショナルってところが年代物を感じさせる…。

 

古いが日本製品だし店で使うにはちょうど良いサイズ。捨てるには惜しい。

フィリピンならガス漏れ修理、チャージ、ドライヤ交換で2500ペソで見事復活。(5000円ちょい)


ガス漏れを塞いで補修。いまだに店で活躍中。

 

『フィリピン人はモノを大事にしない』と『すぐ壊す』について考察

 

ここまで壊れた時の対処について書いてきました。

『だったら壊れる前の段階で壊れないように大事に扱えばいいんじゃない?』

 

と、思いますよね?

日本に比べたらまだまだ「モノ」も「カネ」も少ない国フィリピン。

なのに彼らは「なぜモノを大事に扱わない」のでしょうか?

 

考えてみました。

※憶測にすぎません。読み物として「(* ̄- ̄)ふ~ん」程度に扱ってください。

 

理由その①「自己の所有物」と言う観念が希薄

日本のクルマを例に例えてみます。

私は日本にいた頃自動車の営業マンでした。

 

私と同世代、あるいは上の世代にはクルマ好きのお客さんがたくさんいました。

クルマが大好きでかつ大事にしている方が多く、こまめなメンテナンスで頻繁にディーラーに来店していました。

 

オイルやタイヤの定期的な交換はもちろん、ちょっとした小キズで修理の相談に来たり…。

元整備士である私の「車のメンテナンスのアドバイス」が重宝がられていました。

 

こういったお客さんはRV系やスポーツタイプの所有者が多かったです。

そういったお客さんたちも時が経ち、子供が増えたりしたのを機にミニバンなどのいわゆる「ファミリーカー」に買い替えていきます。

 

するとどうでしょう?

今まで神経質なまでにメンテナンスで来店していたお客さんの来店がピタリと無くなってしまいます。

 

こまめにクルマを掃除していたお客さんも段々とまめに掃除しなくってきます。

家族がすぐ汚しちゃうからやりきれなくなるのかもしれませんね。

 

クルマ屋ではあるあるなハナシ。理由としては

  • 「多忙になった」
  • 「関心がクルマから家族など他へ移行した」
  • 「興味のあるクルマではなくなった」

などいろいろあると思います。

 

しかし私の思う最大の理由は

クルマが「自己の所有物」から「家族の所有物」に変わったことで

「自己で独占できなくなった」コトだと思います。

 

人って「自分だけのモノ」を大事にする傾向があると思います。

逆に「みんなのモノ」は比較的大事にされない。

 

またクルマに例えてしまいますが、個人のクルマ(自分だけのモノ)と比べると会社のクルマ(みんなのモノ)はすぐボロくなります。

クルマの管理や扱い方が雑なのです。

 

個人のクルマはちょっとした不調にもオーナーが敏感です。

でも会社のクルマはちょっと調子が悪くても誰も気にしないんですよね。

コレをフィリピンに置き換えて考えるとどうか?

そう、フィリピンではモノを「自己で独占」するのが非常に難しいのです。

 

フィリピンはまだまだモノが満たされていません。

そして大家族。人がひしめき合って生きています。

 

フィリピン人のモノは家族のモノ。

当然ながらモノの貸し借りは当たり前。

 

『自分のモノ』と『みんなのモノ』の境界があいまいなのです。

コレはモノだけではなく家族間での「お金」についても同じコトが言えます。

 

その結果、人はモノを大事に扱わない。

またこういった環境下では「お金」も大事にされない傾向があります。

 

フィリピン人に限らず、「自己で独占できないモノ」が果たして大事にされるでしょうか?

前回の記事にも通じるハナシ。

 

理由その②フィリピンは朽ちるのが早い

  • 最初からダメな造り
  • フィリピンの安い材料は粗悪
  • フィリピンの気候(日射・気温・湿度)は材料にとって過酷
  • フィリピンはホコリが多い
  • さらに日本よりはるかに活発な害虫・害獣類

などなどの理由でフィリピンの環境下ではモノは朽ちるのが早い。

鉄は錆び、木やアルミは腐食し、プラスチックはもろくなり、塗装は色褪せる…。

 

フィリピンは日本製であろうがC国製であろうが、ありとあらゆる製品にとって過酷な環境と言えます。

良いモノでも早く朽ちるし、粗悪なモノはもっと早く朽ちる。

 

実際に今まで経験してきたハナシ。

 

長持ちさせるには日本以上に手間と時間、そして費用が掛かる…。

根気の無いフィリピン人がモノを大事にする事を「諦めてしまう」のも仕方ないかも。

 

 

まとめ

 

こうして考えてみると「フィリピン人の修理センスがおかしい」とは断言できませんね。

 

気候やその土地の特性、経済状態(個人から国全体まで)などの社会環境にいたるまでのさまざまな環境が要因となり、

そのバランスで日本とフィリピン、それぞれの修理スタンダードやセンスが成り立っているようです。

 

 

 

 


 

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