経済的超アンバランス！？フィリピンでiPhoneが愛される理由

 

フィリピンではiPhoneが多く出回っています。

一見すると「超アンバランス」な気がします…経済的に。

 

経済成長やインフレが著しいとはいえ、食品などの生活必需品の価格だとか賃金は日本と比べて圧倒的に低水準。

 

日本人よりはるかに生活のゆとりはなく質も悪い。

スマホだけに大量投入する必然性はないでしょ？

 

まだまだモノが少ないフィリピンではお金と使いたいところは他にいくらでもあるはず。

そんな国の人たちがなぜ「iPhone」を追い求めるのか？思ったことを書き連ねました。

 

フィリピンでiPhoneは高過ぎじゃない？と率直に思う。

 

日本とフィリピンの経済格差はある程度ご存知だと思います。

 

フィリピンの平均年収は約50万円。（月収ではなく年収です。）

日本の平均年収の約８分の１。

 

フィリピン人の給料って大体こんな感じです。

教授の平均給与約3万
教師の平均給与2万3千円
フライトアテンダントの平均給与2万
ポストマン平均給与9000円
バス運転手の平均給与8000円
ホテルの受付の平均給与8000円
カーペンター平均給与8400円
鉱山労働者の平均給与6300円
車メカニックの平均給与9800円
専門の看護師の平均給与9800円

引用資料が若干古い（数年前）のですが、上記の給料は現在と比較しても大差ありませんでした。

実はフィリピンは物価上昇が激しいけど賃金はあまり上がっていないのです。

 

日本では最新機種が10万円をはるかに超えているiPhone。

新興国向けとも言われているiPhone SEでも¥45000ほど。

 

iPhone SEを買うにはバスの運転手だと給料約半年分…。

フィリピン人がiPhoneを買うという感覚を日本人に例えてみましょう。

 

最近の日本では新車の軽自動車のコミコミの購入価格が200万円ほどします。

手取り25万円のサラリーマンが上記の新車を買うような感覚でしょうか？

 

ハイエンドモデルを買おうものなら倍です。

量販されているプラグインハイブリッド車に手が届きますね…。

ワタクシ、M菱の回し者ですｗ

 

貯蓄はおろか銀行口座すら持たない国民が大半のここフィリピン。

日本のそれよりはるかにハードルの高いハナシだとワタシは思います

 

なぜここまで愛されるのか？理由を考えてみた

 

フィリピンにはiPhone以外のスマートフォンもあります。

日本同様、Android端末が多いです。

 

価格は安いもので2000ペソ位から、多く出回るモデルだと6000～１万ペソ（1～2万円位）といったところでしょうか？

そんなフィリピン庶民にはiPhoneは「高嶺の花」。

 

…のはずなのですが、フィリピンでは多くのiPhoneを見かけます。

スマホアクセサリーの店はiPhone用のグッズが大きい割合で占有しています。

 

理由を考察しました。

 

そもそも新品で買っているのは一部の富裕層&海外組だけ。フィリピンに出回るiPhoneの大半は中古品

書かずとも読者の皆さんはお気づきでしょう。

フィリピンで流通しているiPhoneの多くが「中古品」です。

 

また、iPhoneは対応する言語や周波数帯など「ワールドワイドで使用可能」という確固たる地位を持ちます。

そのためOFW（海外出稼ぎ者）に人気があります。

 

OFWの親族からお下がりやプレゼントをもらうフィリピン人も多いかもしれませんね。

 

知ってました？中古iPhoneの主な仕入れ先は日本

 

ウチの奥様が一度「日本の中古」と言われるiPhone６をフィリピンで購入したことがあります。

その時に聞いたハナシ。

 

日本の中古品は質が良い。中古品を大量に仕入れて

• 修理が必要なら修理、（液晶や電池交換など）
• SIMロックが掛かったモノは解除

など手を加えて再販します。

 

日本は携帯キャリアの販売戦略によりスマホの買い替えサイクルが異常に短い。

そのため質の良い中古品が大量に手に入るワケですね。

 

更にフィリピンはスマホの分解修理やSIMロック解除の技術が普及しており、

iPhoneのような個体数の多い端末だと部品も出回っていて修理がしやすいのです。

 

現在でこそ日本でもSIMロック解除できます（iPhone６S以降のモデル）が、

フィリピンではそれ以前のモデルも解除可能。

これまでの中古iPhoneの普及に一役買っています。

 

フィリピンのiPhoneの修理事情やスマホ購入の事を書いた記事

 

日本人とは対照的にフィリピンでは古い中古iPhoneでも修理を繰り返して長く大事に使われます。

日本では見かけなくなったiPhone６や５Sあたりもまだまだ現役。

 

フィリピン人にとって使い勝手が良い？を考察

 

iPhoneの機能面がフィリピン人のお肌に合っている？という観点で考えてみます。

 

ワタシは現在iPhone SEで、その前はずっとソニーのXperiaを使っていました。

ワタシの主観で比べるのでiPhone VS Xperiaの比較に近いです。

 

直近で使用していたXperiaはF8332（Xperia XZの海外SIMフリー版）とその前がZ3 compact（Docomo）です。

いずれも上級モデル。価格はiPhoneにひけを取らない。

 

ワタシの個人な感想＋フィリピン人のライフスタイルやセンスを考慮。

「フィリピン人のツボっぽい」と思えるiPhoneの性能を挙げます。

iPhone SEとSONY Xperia F8332

 

大音量

iPhoneはXperiaと比較して最大ボリュームが大きいです。

参考：[2018年最新機種]ドコモスマホでスピーカー音量が大きい機種は？

 

コレは何でも大音量のフィリピン人にはジャストミート。

いつも肌身離さないスマホをミュージックプレーヤーにしているフィリピン人は多い。

 

Bluetoothの安物スピーカーが普及してますが、すぐ壊れます(笑)

ワタシも買いましたが壊れました。

※ニセモノです（300ペソ）すぐ壊れました。

 

高輝度画面

フィリピンの日差しは強い。

屋外でスマホを見るには画面の明るさ最大が普通。

 

最大輝度もiPhoneに軍配が上がる。

参考：直射日光下で見やすいスマホはどれ？

 

その他

Xperiaといえばカメラ性能だが、フィリピン人からすれば撮影できれば良いので性能差は気にならない。

処理速度についても同様で、そもそもネット回線が遅いフィリピンでは処理速度はあまり問題にならない。

 

フィリピン人にウケる性能とは、視覚や聴覚などの五感に直接訴える部分ということになりそうです。

スマホでニオイが伝えられたらフィリピン人ウケするかもｗ。

 

まとめ

個人の独断と偏見でまとめてしまいます(笑)。

 

フィリピン人の収入を考えるとどうにも不釣り合いなiPhone。

それでもiPhoneを追い求める背景には

 

• 日本のiPhone市場から流れてくる中古品
• 部品が流通し、多彩な修理やSIMロック解除が可能
• フィリピン人の感性にマッチした性能面

があるようです。

それ以外にも

 

• フィリピン人は実はとても「見栄っ張り」が多い
• ニセモノが多いせいかブランド志向が強い

なんてのもありそうですねｗ。