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~フィリピンで生活しながらビジネス~

フィリピンの平均寿命とその背景 出生率と信仰【避妊の真実】

 
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元自動車セールスマン&メカ。 奥様はフィリピン人。 38歳でフィリピンでの起業を決意!41歳で移住。 現在フィリピンで自営業をゆる~く展開中。 フィリピンでの文化、生活についてもご紹介していきます。
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フィリピンの平均寿命とその背景 出生率と避妊~さらに奥のウラ話

※2018.8.3全体的に大幅に加筆を加えています。

 

今回のテーマは日本に比べるとまだまだ低い

『フィリピンの平均寿命』について。

 

他サイト見てたらいろんなこと書いてありますね。

この私のブログのコンセプトは『独自の目線』。

 

グラフを使いつつも独自の目線で掘り下げた話と

実際にフィリピン人から聞いた話をまとめてみました。



まずは数値を比較。

 

平均寿命の比較。

フィリピン68.4

日本   83.8歳   ともに2015年

 

日本と比べると15歳もの開きがあります。

主な要因をネットで調べると、

 

  • 「子供の死亡率が高い」
  • 「病院になかなか行かない」
  • 「フィリピンの食生活は不健康」

などなどが書いてありますね。

 

しかしこれらの意見の一部に対しては、フィリピン在住の私には若干違和感を感じます。

 

よく聞く「乳児死亡率が高いからだよ」的な話について

 

数字を使った子供の死亡率のハナシは「おおげさ」というか「昔の話をいまだに」してるように思えます。

調べたら使ってる資料が古かったりしてました。

 

日本のODAなんかの資料見ても、引用してるデータが2000年より前だったりして。

「5歳未満児の死亡率」はフィリピンでも激減してます。

 

いくらそういったイメージのフィリピンでもそんなに死んでない。

現在のフィリピンで日本の1960年代くらい。

 

日本に比べりゃ水準が低い(数字が大きい)のは確かですけど、問題はこのグラフの見方です。

 

2015年の数字だと

日本が4

フィリピンが30弱ってとこですね。

因みにこの数値は%ではないですよ?

 

「5歳未満児の死亡率」というのは

5歳になるまでの子供1000人あたり何人死亡したか? の指標です。

 

つまり、パーセントに置き換えると

 

日本0.004%

フィリピン0.03%

(単純に上記の統計値をパーセントに直しただけです。)

 

この数値が平均寿命が15歳も違う主要因とはとても言えません。

 

試しに、とてもラフな計算ですが

日本人の平均寿命83.8歳をもとにフィリピンの乳児死亡率0.03%を掛け合わせるとどうなるか?

83.8✖100/(100-0.004)✖(100-0.03)=82.1

 

82.1歳です。日本のそれと2歳弱しか変わりません。

 

注意)厳密にはこういう計算にはならないんですけど、この数値は子供が死亡した時の年齢を出生直後に置き換えているものであり、本当はもっと小さい差になるはずです。

 

乳児死亡率が高い ⇒ 平均寿命が低い  なんですけど、

現在急成長中のここフィリピンでそんなこと言ってたら

 

「いつの時代の話してんの?」

みたいなことになるので気を付けましょう。

 

『医者に行かない』的な話

 

「これは確かにそうだな。」と思います。

日本の様にいたっれりつくせりな健康保険制度なんかありませんし、しかもフィリピンの賃金水準から考えると医療費はメチャクチャ高い。

 

参考記事

 

フィリピンの庶民はよほどのことが無い限り、そいこいらのドラッグストアで薬を買うなどして何とかします。

私は食料品店をやってますが、そこで薬も売ってます。規制ないので。

 

また庶民はある程度、薬の名前と効能に関する知識を持っています。

アメリカとかもそうだけど、海外なら当たり前のハナシでもあります。

 

医者=お金が掛かる

これは万国共通。

 

日本は恵まれた保険制度があるからみんなこぞって医者に行ってるだけ。

貧しい暮らしをしてるフィリピン庶民が医者になかなか行かない(行けない)。

 

当然健康診断なんてのも一部の人だけ。

気が付いた時にはもう…なんてことは確実に日本より多い事でしょう。

 

実際にある地方部で起きた話

ちょっとだけ平均寿命の数値のハナシから外れます。

 

地方なんかで時々聞きますが

『重度の症状でも民間療法で何とかしようとする人』とか

『人工透析などの近代的西洋医療を信じない人』なんかが多くは無いにしろ一定数いるみたいですね。

 

フェイスブックで見た実話。

フィリピンの地方部のある病人に対して医者が『人工透析が必要』と家族に説明すると、家族の誰か一人が

 

『人工透析なんかしたら、死んでしまう!』と言い出しました。根拠は不明です。デマ?

 

そもそも人工透析すら知らない他の家族たちは混乱し、その病人の治療を打ち切ってしまったんだとか。

 

その話を聞いた、親戚(姻族)にあたる一人の日本人が現地へ赴いて家族をなんとか説得、治療を再開し一命をとりとめたんだそうです。

 

普段医者に行かないから医者の信用が無い。

フィリピン人は情報の信ぴょう性に疎い上にウワサ好き。

 

とにかくデマが回りやすい。特に地方。

多数ではないにしろ、情報に惑わされて命を落とす人がいるってのはカルチャーショックでした。

 

食生活について

 

私はコレが主な原因だと思っています。

フィリピンの食生活はハッキリ言って長生きしないと思います。

 

とにかく味が濃い。あと糖質過多。

 

フィリピン庶民の食事は基本、「ごはんとおかず1品」です。

日本みたいに汁ものとか付け合わせはありません。スープがあるときはご飯とスープのみ。

2品以上だと贅沢な感じ。中流以上のスタイル。

 

おかず一品でご飯をたくさん食べる食生活。だから味付けが濃くなります。また肉や油を使うものは脂っこい。

脂質と糖質過多かつ摂取できる食品と栄養素の種類が極端に少ない。これじゃあ長生きしないですよね?

 

「フィリピンは高温多湿で汗をかくから塩分摂取は必要」という意見がありますが、私はそれにしても塩分の過剰摂取だと思います。

 

その証拠に高血圧の人多いです。そのため心疾患や脳血管疾患も多い。

あと糖尿病も多いですね。

 

フィリピン人はこと「食べること」に強い執着を示しますが、

「おいしく食べる」とか

「健康を気遣う食事」とかについては庶民はとても無頓着です。

 

高い出生率とその要因~フィリピン人はゴムがお嫌い?~

下がっては来ているものの、いまだアジアの中でも高い出生率のフィリピン。

要因として「カトリックのの教えによる中絶禁止」というのはよくある話。

 

「じゃあ、避妊ちゃんとすればいいんじゃない?」

って話なんですが、コレも教えに背くことらしい。

 

しかし、中絶は法律で禁止されていますが避妊は法律違反ではない。

「モラル違反」とか

「宗教上の教えに反する」

程度の話。取り締まれるものじゃないですしね。(笑)

 

面白いデーターがありました。

避妊の普及率。日本は2005年までしかデーターがありません。

正直このデータ自体の精度に疑問があります。(;^ω^)それは置いといて、

 

ご覧の通りカトリックが7割以上を占めるフィリピンでも避妊が55%普及している(らしい)。

推察ですがおそらくは今は日本とフィリピンの避妊の普及率は差はあれども近い水準にあるといえそうです。

 

日本人的な思考で考えれば当然ですよね。

神(教会)の教え<家族計画

ってことですね。(笑)

 

しかしフィリピンに住んでいると近隣からは
『デキちゃった』的な話があまりにも多いのです。

 

何が言いたいかというとフィリピンは「不確実」な避妊の方法をとっているということです。

一番確実な避妊ともいえるコンドームについて、あるフィリピン人女性からこんな話を聞きました。

 

「コンドーム使ってる人って、遊び人っぽい」

 

この一言がほぼすべてを語っているかもしれません。(笑)

こんなこと思われたら、真面目な男はコンドーム使うのやめちゃいますよね?

 

フィリピンではどうやら、

「コンドーム」≒「不誠実ないし不道徳」的な考え方があるようです。

カトリック教会も「避妊具はダメ」って言ってますし。

 

あと、カトリック教会が唯一認めている避妊の方法として

「オギノ式」がありますが、これは生理不順の人などは失敗するリスクの非常に高い避妊法です。

オギノ式とは。

女性の月経の周期に基いて妊娠可能な期間を計算・予測し、その期間は性行為は避妊をするが、その期間以外は避妊をおこなわず、膣内に射精しても妊娠しないとされる。周期法とも呼ぶ。簡便な方法であるが、排卵の乱れなどで予測を失敗して妊娠してしまう可能性もある

ウィキペディアより引用

……これじゃあ、デキちゃいますよね?(笑)

 

しかも中絶がタブーだから後に待つのは八方塞がりの状況です。

実際、デキちゃった人の中には子供を生んだ直後に誰かにあげちゃう人がいます。

 

今フィリピンでは『10代での妊娠』が社会問題になっています。

宗教上の理由なのか、学校で避妊について教えてないらしいです。

 

10代(未婚)だから性交渉しないという教えが前提なんでしょうけど、みんなしっかりヤッちゃってます(笑)

 

まとめ

今回はフィリピンのディープな裏事情(?)に迫ってみました。

 

今回引用したグラフは Google Pubric dataから拝借しました。

他にも色々なデーターがとれるので好きな人はいじくってみてください。(一部日本語表記が不完全です。)

 

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