日本人銃撃事件とフィリピンの激安ヒットマン事情!こんな人は狙われる?
過去(2018年4月)に書いた『ヒットマン』の記事を大幅リライトしました。
過去に「親日国フィリピン」の話を書きましたが、今回は真逆。
フィリピンの怖い側面のハナシ。
フィリピンの『怖いトコロ』といえば、犯罪被害を挙げる人が多いかも知れません。
ワタシはまだフィリピンで実際に犯罪被害に遭ったことがありません(2020年4月現在)。
自身のリアルな経験が語れないのが残念。
そこで『フィリピンで日本人が銃撃、殺害されるケース』というトピックで調べてみました。
統計から見る日本人の殺人被害
フィリピンは2008年から2017年までの10年で40件ほどの日本人が殺人被害に遭う事件があり
フィリピンは「日本人が殺人被害に遭う国」でぶっちぎりのナンバー1。
(外務省安全ホームページより)
この数字は海外における日本人被害件数としてみると世界全体の約4割。
世界中の海外在留邦人数が130万人以上いる中でフィリピンの在留邦人数は1万7千人前後。
世界中の海外在住邦人の中の1%ちょっとしかいないフィリピン。
ところが全体の殺害被害の約40%をカバーしてます…。
つまり、『日本人にとって世界一ヤバい国』かもしれない。
ちょっと計算して比較してみました。フィリピン人よりかなりヤバいという結果に
上記は世界全体でフィリピンにおける日本人被害を示したモノ。
次にフィリピンの中でフィリピン人と日本人の被害データの比較。
2008年から2017年の外務省の海外安全ホームページのデータによると、
10年間でフィリピンで日本人が殺人に遭った件数は解っているだけで39件。
一年あたりの平均が3.9人です。
コレを最近の在フィリピン邦人数を基に人口10万人当たりのデータに直すと
3.9/18000*100000=21.6人
フィリピンにおける日本人10万人当たりの殺人被害が約21.6人。
少しラフな計算なのでおおよその数値。
次に挙げるのがフィリピン国内における10万人当たりの殺人被害。
コレはフィリピン国内ですからフィリピン全体ととらえて良いでしょう。
2010年から2017年の間で8.4~11。
(ちなみに日本は0.7~0.8)
フィリピンにいる日本人はフィリピン人と比べても圧倒的に殺人被害に遭う確率が高いんです。
およそ日本の30倍危ないかも?という結果に…。
邦人殺害被害の背景。銃撃事件の裏で手を引いているのは日本人?
さらに事件の詳細を調べると驚愕の事実が。
フィリピンにおける邦人被害の殺人事件において『首謀者は日本人』というケースが散見されます。
殺されたのは、茨城県出身の新井康寛さん(24歳)と大阪府出身の井谷勝さん(59歳)の2人。訪れたパラワン本島に連なるコロン島で5月30日、地元のGMGホテルにチェックイン後、行方不明となっていたが、6月5日、同行していたフィリピン人通訳らが逮捕された。
中略
射殺された邦人男性の殺害事件では現在、実行犯のフィリピン人を雇ったフィリピン在住の長浜博之容疑者(55歳)が殺人容疑で逮捕され、フィリピン警察が取り調べを行っている。同容疑者は、被害者の2人に保険金を2億円ずつかけていたという。
2014年から15年にかけて保険金目的で日本人の知人2人をフィリピン・マニラで殺したとして、殺人などの罪に問われた無職岩間俊彦被告(46)=山梨県笛吹市=の控訴審判決で、東京高裁(青柳勤裁判長)は17日、死刑とした一審・甲府地裁判決を支持し、被告側の控訴を棄却した。
中略
裁判員裁判の一審判決は、被告が実行犯らと共謀して14~15年、マニラの路上で、フィリピンで新事業を起こす名目でやりとりしていた知人の整骨院経営の男性(当時32)や会社役員の男性(同42)を拳銃で殺害したなどと認定。
引用:朝日新聞デジタル
上記の2つの事件は日本人首謀者がフィリピン人と共謀し、日本人を殺害している。
日本人同士の殺人にフィリピン人が関与してるだけ。
保険金殺人や私怨、金絡みなど。
中には配偶者が首謀者という恐ろしいケースも…(詳細は下記)
ワタシも気を付けないと(汗。
フィリピンで日本人が日本人を狙うワケ
なぜ日本人が日本人をターゲットにする舞台がフィリピンなのでしょうか?
上記のような事件が多い理由として、
- フィリピンは銃社会
- ヒットマンの存在
が考えられます。
フィリピンは銃社会
フィリピンは銃社会です。
警察官じゃなくてもガードマンなどは業務中、フツーに銃を所持しています。
ライセンスを取れば制限はあるものの銃を所持できます。
原則、外国人はライセンスは所持できません。
冗談かもしれませんが、ワタシは銃の販売者から
「名前貸しといてやるから買う?」
と言われたことがあります。
また、銃とその所持は登録制になってますが、その法の目を抜けた『密造銃』が多く出回ると聞きます。
フィリピンにおける非登録の銃の数は、合法的に登録されている銃170万丁を上回り、200万丁と推計されている
引用:朝日新聞GLOBE+
このように法規制が追いついておらず、多くの銃が出回っています。
購入価格も海外製で4万ペソ(約8万円)~、密造品に至っては1万ペソ台~入手可能だとか。
『ヒットマン』の暗躍
フィリピンには多くのプロの『ヒットマン』が存在するらしいのです。
しかも驚きなのがその相場。
フィリピンでは「安いのは100ドルからヒットマンを雇える」といわれています。
100ドルのヒットマンの実情に迫る!と言いたいがあまり迫れなかったハナシ
100ドルは(1万円ちょい)はちょっと安すぎでしょう?
実際のトコロはどうなんでしょう?
詳しく調べたいけど殺し屋を探して回るとか、
「100ドルで人殺せる?」
って聞いて回るのは色んな意味でキケン(笑)
直接取材するコトは難しそうなので、この記事をFacebookに投稿した時にいただいたコメントの情報をまとめました。
そもそも100ドル、あるいはそれ以下の報酬で引き受けるヒトはプロと呼べるような手練れではなさそうです。
金がないのでただ『金くれるなら何でもやる』という貧困層。
プロは『何があっても仕事を遂行する』てのは日本の感覚でしかありません。
フィリピン人の場合、『とりあえずやってみる』も自称プロw。
しかし手際の悪いヒットマン程、始末に負えないモノはないですね…
仕事をしくじれば逆襲だってあり得ます。
ヒットマンが捕れば瞬く間に依頼者をゲロ…。
貧乏人なので拳銃すら持ってないであろうコトは賢明な読者さんならカンタンに想像が付くコトでしょう。
ヒットマンに限らず、低価格低品質に際限がないフィリピンあるある。
ゴルゴしかり、それなりのヒットマンであればそれなりの報酬になると言ったトコロでしょうか?
実際に邦人が殺害された事件で、実行犯が逮捕されたケースでは 10万ペソ(約22万円)で依頼したという情報があります。
※この事件は首謀者が被害者の配偶者(フィリピン人)でした。
警察などによると、容疑者は被害者から家庭内暴力を受け、恨みが募っていたと供述し、容疑を認めている。
実行犯とみられる男に10万ペソ(約21万5千円)を支払い、殺害を依頼したという。逮捕容疑は、5人が共謀し、昨年12月29日午後、カビテ州ダスマリニャスの公設市場で、買い物をしていた被害者を殺害した疑い。
男が被害者に無言で近づき、頭を拳銃で撃って逃げた。引用:日本経済新聞電子版
この報酬額は比較的高額だと言われています。
しかし日本人の感覚からすれば、その気になれば誰でも準備できそうな金額。
まとめ
海外で日本人が殺されると聞いて強盗殺人などをイメージする人が多いのではないでしょうか?
しかしここフィリピンではそれ以外に気を付けなければいけないコトもあるようです。
普段からフィリピン人を見ていて思うコトがあります。
彼らは常に『いさかい事』が起きないように気を配っているように見えます。
銃社会、貧困と格差社会…。
日本とは異次元の世界。
もしかしたら彼らは人との争いごとに身の危険を感じているのかもしれません。
フィリピン旅行を計画中のそこのアナタ。
一般のガイドブックには書いてないであろうアドバイス。
『フィリピンではむやみに人から恨まれるような振る舞いをしない』
そして日本でも
『人から強い恨みを買ってないか』
ご自身の身辺のチェックを…
さいごに。
ちょっと怖い側面をクローズアップしましたが、ワタシは決してフィリピンに来る日本人を脅かしたいワケではありません。
この記事の内容は全体のごくごく一部のハナシです。
ワタシを含め多くの日本人はフィリピンで楽しく過ごしています。
アナタもフィリピンで楽しいひとときを過ごしてくれることを願います。
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