20か月遅れのナンバープレート~フィリピンの車両ナンバー制度あれこれ

LTOの窓口。
フィリピンでは自動車の新車登録が済んでもナンバープレートが即日発行されません。
ではナンバープレート発行は何日後?
私の場合ですと1年と8か月。
しかし「1週間でGETした」という人もいるし
中には「3年以上待たされた」なんて人も。
今日はそんな自動車の登録とナンバープレート発行にまつわる取り留めの無いハナシです…。
やっと来たナンバープレート~私の体験談
登録から1年と8ヶ月かけてやっとナンバープレートが出来上がりました。
今まで付けていたのはディーラーが作ってくれたペラぺラのプラスチック製のプレート。
すでに前側は割れてどこかへ行ってしまった…(笑)
ディーラーで新車購入すると新車登録、車検証の発行、ナンバープレートの発行手続きまでを代行してくれます。
日本だったら「そんなの当たり前」ですけどね。
しかしフィリピンのサービス業で1年以上先の事まで面倒見てくれるなんてかなり気が利いてるほうだと思います。
普通のフィリピン人と1年も先の約束をしてもそれは全く意味を持ちません。
「気が利いてる」と言っても、
ナンバープレートが出来上がりましたよ。
なんて連絡はありません。
こちらから
ナンバー出来ました?
私
と、確認しないといけません(笑)
過去、数か月おきにこの空振り作業を繰り返すこと3回。4回目でようやく
出来上がってます。
というお粗末ぶり。
ミツビシのディーラーがだらしないだけではないのか…と思いましたが、
トヨタで新車を買った友人も同じこと言ってました(笑)
先方から「連絡します」と言われてもアテにしてはいけません。
フィリピンなので仕方がないのでしょう…おそらく。
どうしても早くナンバープレートが欲しい人は自分で手続きしたほうが早いと思います。
LTOのコネなしで1週間~3年間以上と発行までの期間に幅があるのも謎。
お役所あるあるでもある「場所や対応したスタッフやらタイミング」によって処理スピードが違うってヤツでしょうか????
『ナンバーが無くても道路を走れてしまう』というお粗末行政が生んだ不始末
フィリピンは現在モータリゼーション。
急上昇中の登録台数に行政の処理能力(ナンバープレート発行)が追いつかない。
かといって新車購入して1年以上も運転できないんじゃあ誰も新車買わなくなっちゃうし…
経済損失は計り知れません。
そこで登場した(のであろう)
「登録すればナンバープレートが無くても走行できる」というルール。
このやっつけ的対応には驚きを隠せませんでした。
そんなわけでフィリピンにはナンバープレートが付いてない新車が溢れかえっています(笑)
そしてナンバープレートが付いてないクルマはちょくちょく街頭で警察に呼び止められ、CR(車検証)のチェックを受けます。
これじゃ車のオーナーも警察官もたまらん…ってことで、
行政(LTO)がナンバープレートを発行してくれない間は自前のナンバープレートを付けるというのが一般的。
前述の様にディーラーがサービスで作ってくれるのですが、ほんとにペラペラなプラスチックのためすぐに壊れます。
私の前側のプレートは1年ちょっとでバラバラに…。
ホンットにペラペラ。紙か?と思わせるディーラーのナンバープレート(無料サービスですけどね)
ディーラーのナンバーでは格好がつかないので、巷にはナンバープレートを作ってくれる業者があります。
ショッピングモールの中でもそういった店をよく見かけます。
前後600ペソくらいで作ってもらえる。色刷りでキレイだし丈夫。
丈夫なプラ板が使われるしメーカーのロゴマークなどをプリントしてくれてデザイン性も良い。
クルマ好きな人は結構やってますね。
日本のナンバープレートのデザインを真似たものも流行っています。
日本人が見るとツッコミどころだらけで笑えます。
と、このように偽造?…ではなく自前ナンバーが認められているため、
クルマ好きがこぞってカスタムしたナンバープレートにしちゃってます。
LTO側も「この先どうなるか分からない!?」新規登録しても決まっていない登録番号
いまさらながら気が付いたのですが、私のクルマのCR(車検証)には登録番号(ナンバープレートの番号)が記載されていません。
推測ですが「1年以上先に作るナンバープレートの番号なんて新車登録時にあらかじめ決まっていない」というコト。
フィリピン人との約束しかり、行政もコロコロ変わるフィリピン。
先の事を決めておいてもしょうがないという「あきらめ」が感じられます。
そのため、新しいナンバープレートは自作プレートに書いてた番号と全く違うモノになっちゃうんですね…😂
ちなみにナンバープレート受け取り時にCRの更新とかはしません。登録番号は空欄のまま。
※LTOで頼めば記載してくれるらしいです。
しかしそこの記載を必須とせず野放しってのがフィリピンの不思議なところ。
仮にナンバーを完全に偽装していてもCRを見ただけでは確認ができません…。
では自作ナンバーの登録番号は自由なのか?
ここで一つの疑問が出てくるかと思います。
正規のナンバープレートが発行されるまでの間に使う「自作プレート」の番号はどうしたらよいのか?自由なのか?
そこは自由ではありません。
車の前後ガラスに貼ってある「コンダクションステッカー」なるものに記載された番号が登録番号の代わりになっています。
オレンジ色のステッカーが『コンダクションステッカー』
…だったらコレを登録番号にすりゃいいじゃんって思うんですが…( •᷄ὤ•᷅)
なぜかそうならないフィリピン…
新しいナンバープレートの番号と自作ナンバーの番号は全く違ったものになってしまいます。
そのため、私のクルマはマニラのナンバーコーディング(走行禁止日)が火曜日から水曜日に変更です。
- ナンバーコーディングは登録番号の末尾
- 登録番号が無い間はコンダクションステッカーの番号末尾
の番号によって走行禁止日が決まります。
ナンバーコーディングの詳細⇓
フィリピンプライマー http://primer.ph/guide/living-life/post_32/
うっかりコーディング日にマニラを走ると大変なことに…
ナンバープレートを受け取った時は気を付けましょう。
昔はおしゃれだったフィリピンの本物(LTO発行の)ナンバープレート
10年以上前から「絵柄入り」を採用していたフィリピン。復活してほしい…
こちらは絵はないが、文字が色付きの方が見栄えが良い。
ヨーロッパのプレートを裏にいれるのは日本でもよく見かける小ワザ。
上記のナンバープレートは正規(LTO発行)の過去のデザインです。
日本よりはるか昔から絵柄入りのナンバーがあったんですね~。感心。
※現在は取得できないようです。
そんで現在のナンバープレートがこれ。
白地に黒文字…のみ。味気も素っ気もありません…。
とってもつまらない現在のナンバープレートですが、隅っこにQRコードが付きました。
……まったくもって不要です…( •᷄ὤ•᷅)
使い方がイマイチ思いつきません。
そもそも「ご自由に偽造・偽装してください」と言わんばかりの現行のシステムで偽造の対策してもしょうがないし。
フィリピン行政のデジタル化は大半が始まった後にあさっての方向に進行し、真の目的を見失ってお粗末な結果に…。
要らないQRコードよりお洒落な柄でも入れといて欲しい。
極めつけ!フィリピンのバイクのナンバープレートの驚愕の現状
フィリピンに移住して間もない頃に購入した私のトライシケル(のバイク)は新車登録から2年が経過しています。
(2019年9月時点)
しかし未だに「自作プレート」。
分厚いプラ製。お値段300ペソ。
それもそのはず、フィリピンではなんと、2014年以降、バイクのナンバープレートが発行されていません。
理由は良くわかりません…。
当然、現在のフィリピンのバイクは自前ナンバーとナンバー無しがほとんどです。
正規のプレート付いてるバイクの方が少ない。
コレ全部店で作った自前プレート。近所にて。
2019年現在、ナンバープレートの新規発行の目途は立っていないようです。
ナンバープレートの生産ってどれだけ大変なんでしょうかね…?
余談 先日のレジストレーションでの一幕
先日、このバイクのレジストレーションでLTO行ったときに、LTOスタッフからナンバープレートについて言及(?)がありました。
以下引用
最後にレシート(OR)を受け取って終了なんですが、
初めてだったため良くわからないから窓口で「これで終わりですか?」と聞いてみました。
窓口(お姉ちゃんじゃなくおばちゃんでした)
『ステッカーを渡して終わりなのよ。ナンバープレートが出来上がったらまた来てね。』
私のバイクはナンバープレートがありません。(LTOがプレート発行してくれない)
…フィリピンでは2014年以降バイクのナンバープレートは新規発行されていません。
事実上受け取れないステッカーの建前話。
私のような会話の苦手な外国人には必要ありません…( 一一)
そのくせステッカー代としてしっかり徴収されてる…
金取るとこだけは手ぬかりなし。
参考記事
動画で解説
まとめ
ナンバープレートを取得した話をFBに投稿したら様々な反応をいただきました。
興味ある人が多いのかと、とりとめの無いハナシを書いてみました。
フィリピンのお役所仕事には驚かされるような話がまだまだありそうです。
でも驚きすぎて最近ではお役所で何を言われてもなかなか驚かなくなりました(笑)
俯瞰で見るとフィリピンっぽくもあり急成長の新興国っぽいドタバタぶりだなあって思います。
早く先進国レベルに追いついてほしいものですが、いつになるやら…。