海外移住したい投資家必見のフィリピン特別投資ビザ【SIRV】他ビザ比較!
いつも「フィリピンのディープなネタ」をテーマにお送りしていますが、今回は今後のトレンド先取りを狙った記事。
過去にフィリピンのビザに関する記事を書きました。
近年、変化しつつあるフィリピンのビザ事情。
今後ニーズが増えるであろうと私が予想する、あるビザについてクローズアップしてみました。
その名はフィリピン特別投資VISA(SIRV)
その名の通り、「投資家」のためのビザ。
フィリピン上場企業の株式など、一定の投資を行うことで長期滞在(永住も可)ビザがもらえる。
フィリピンで日本人が取得するパーマネント/長期滞在ビザと言えば
- マリッジビザ(13a)
- クオータービザ
- 退職者ビザ(SRRV)
などが定番。各種ブログやエージェントのHPなど、多くの情報がネットで見られます。
しかし近年、これらのビザ(特にクオータービザ)を取り巻く状況が変わってきました。
SIRVは全ての人にオススメという訳ではないので、まずは上記の各VISAと取得要件や必要な概算費用を比較してみましょう。
各VISAの取得要件と概算費用比較
実際に取得する際は様々な諸費用や雑費が掛かりますので、概算費用はあくまで目安とお考え下さい。
マリッジビザ(13a)
私はコレです。配偶者ビザ。
エージェントには依頼せずに自分で書類を集めて申請しました。
ポイント
- フィリピン国籍の配偶者がを持つ外国人が取得可能
- 就労可能
- 申請費用は8620ペソ(約2万円、2020年2月時点)
ACR-Iカードなどの申請諸費用含めて数万円程度 - エージェントに依頼する場合、代行費用数万~20万円程度
- 取得後の維持費が安い。
年に一度、310ペソ(600円位)の支払い(アニュアルレポート)
クオータービザ
現在、取得できるのかできないのか謎のベールに包まれたビザです。
ポイント
- 年齢制限なし(ただし、19歳以下で取得した場合は、20歳以降に再度申請が必要)
- 就労可能
- 申請費用18830ペソ(4万円弱、2020年2月時点)
- ビザ申請時に5万米ドル(500~600万円)の預け入れが必要(ビザ取得後は出金可能)
- マリッジビザ同様、維持費が安い(年間310ペソ)
- 申請者の国籍の制限や、ビザの発給数に制限がある
- エージェントの代行費用が高い、300万円から~400万円とも言われている
- 代行業者の詐欺に注意
最大のポイントは「取得できるのかどうか不明瞭」という事。
近年、エージェントの取得代行費用が高騰しているらしく、「取得が困難になってきている」という印象が強い。
特にここ最近(2020年)、ネットでは取得を断念した人のハナシもみられますね…。
この現状を見る限りでは、エージェントに依頼せずに自力で取得するのは情報収集を含めてなかなか大変かもしれません。
退職者ビザ(SRRV)
引用:SRRV Facebookページ
フィリピン退職者庁(PRA)で申請するビザ。
いくつか分類がありますが、主に2種類。年齢や年金収入額によって取得できるコースが異なります。
SRRVスマイル
- 35歳以上で取得可能
- 就労可能
- 申請費用1400ドル(約15万円)
- 2万米ドル(約200万円)の預入金(指定の銀行に預金)が必要。
引き出してしまうとビザが失効してしまう - 年間の維持費は360米ドル(約4万円)
- エージェントの取得代行費用は数万円~20万円程度
SRRVクラシック
SRRVスマイルと異なるのは年齢や年金収入額によって必要な預入金額が異なること。
- 50歳以上で年金額が一定額以上なら預入金1万ドル
- 50歳以上で年金なしあるいは一定額以下なら預入金2万ドル
- 35~49歳は預入金5万ドル。
また、預入金を引き出せないスマイルと違い、
預入金をコンドミニアムなどの購入などに充てることが可能。(PRAの許可が必要)
特別投資家ビザ(SRIV)
海外からの投資を誘致するプログラムの一環として生まれたビザ。
ポイント
- 21歳から取得可能
- 就労可能
- 申請費用300米ドル(約33000円)
- 代行を引き受けてくれるエージェントの詳細が不明
- フィリピン国内で75000米ドル(約830万円)の投資が必須
※資本を引き揚げてしまうとビザが失効してしまいます - 投資を続けている限り、1年に1回の更新でビザが維持可能
利点となる大きな特徴は21歳から取得可能なコト。
難点は7万5千米ドルという大きな投資額が必要となるコト。
上手に投資すれば大きな利益を得ることも可能。
投資額を除けば「取得費用、維持費用共に安い」とも言えます。
あなたにおすすめのフィリピンロングステイ/永住ビザは?
上記に挙げたビザはそれぞれ特徴が異なります。
どのビザがどんな人に向いているかカンタンにまとめます。
フィリピン人と結婚している人
言うまでもなくマリッジビザですね。
取得費用、維持費共に安い。
但し、このビザは配偶者に依存するモノでもあるので注意も必要。
フィリピン人のパートナーが入国管理局に申し出ればビザの取り消しも可能です。
※所定の手続きを経れば他人でもこの申請は可能です。
取り消しができるようになったのは理由があります。
ビザ取得だけの目的でフィリピン人と結婚し、のちにトラブルになった例が少なくないようです。
取得費用や維持費用が少ないというメリットは大きい。
しかしパートナーとの協調が不可欠ですのでお忘れなく。
35歳以上の人
おススメはSRRVスマイル。
2万ドルの預入金というのが大きなハードル。
準備する資金に余裕があればSRRVクラシックもアリだと思います。
こちらなら預入金をコンドミニアム購入などの投資に流用できます。
※転用できる投資先はPRAに確認が必要です。
また、クラシックなら50歳を迎えた時、年金を受給できるようになった時にそれぞれ預入金のハードルが下がります。
ハードルが下がったら預入金を下がった分だけ引き出すことも可能。
例えば
35歳でクラシック取得(預入金5万ドル)
⇒50歳を迎える(必要な預入金2万ドル)
⇒差額3万ドル引き出し可能といった具合。
年齢が微妙でクラシックかスマイルか迷った場合、どちらでも結果的に損はしません。
50歳以上の人
SRRVクラシック。
2万ドルの預入金を投資に流用可能。
そのため実質的に掛かる費用は取得時の諸費用と年間毎の維持費だけになります。
さらに一定以上の年金収入があれば預入金は1万ドルに下がります。
こちらも先述のように後から預入金からの差額引き出し可能。
21~34歳の人、あるいはフィリピンで投資したい人
特別投資ビザ(SRIV)。
7万5千ドルを用意するというのが最大のハードル。
しかし考え方にもよります。
7万5千ドルは投資(主に株式投資)に使います。
SRRVクラシックと比べても投資先の幅が広い(株式投資)し、経済好調なフィリピンでの投資はむしろチャンスかもしれません。
SIRVプログラムで許可される投資形態
①既存または新規の企業の株式の投資が適格な投資形態として許可されます。
a。上場企業
b。投資委員会の投資優先計画(IPP)にリストされている分野に従事する企業。 (IPPは、政府が投資を促進する経済活動の優先分野のリストです。)
c。製造業および下記サービス業に従事する企業
a)ビジネスサービス(BPO、コンサルタントなど)
b)通信サービス
c)建設および関連するエンジニアリングサービス
d)流通サービス
e)教育サービス
f)環境サービス
g)金融サービス
h)健康関連および社会サービス
i)観光および旅行関連サービス
j)レクリエーション、文化、スポーツのサービス
k)輸送サービス
l)他に含まれないその他のサービス
(レストラン業や卸売業など、一部対象外のサービス在り)
引用元:フィリピン投資委員会HPより抜粋、翻訳
リタイヤメントビザ(SRRV)に比べ、取得費用と維持費用が安い。
ビザは失効してしまいますが、資本の全額撤退も可能。
- フィリピンで投資したい人
- 誰かに依存せずにビザを取得したい人
- 節税のために海外移住(ビザの経費を最小限に)したい人
に向いていると言えます。
動画で解説
まとめ
今回ご紹介したビザは21歳未満の子供も同時に申請可能です。(別途費用が掛かります)
クオータビザの取得が難しく感じられるようになり、他のロングステイ/永住ビザの需要が今後増えてくると予想されます。
日本人はビザなし(無査証、ツーリストビザ)でもフィリピン入国が可能です。
さらに延長で3年までロングステイできます。
しかしながら旅行のための滞在許可である「ツーリストビザ」には弱点もあります。
2020年初頭に世界で流行した新型ウイルスの影響で、各国で渡航者の入国を制限する緊急措置がありました。
そういった時に真っ先にやり玉にあがるのが「ツーリスト」。
その国に住む「許可」ではないツーリストビザは、政府の意向ひとつでカンタンにはじき出されてしまいます。
ツーリストビザは長期滞在すること自体は可能ですが、その国に「居住」する為のビザではありません。
移住の下見や移住前提の滞在などにはツーリストビザでも問題ないと思います。
でも移住であれば「居住」の為のビザに切り替えるコトをオススメします。
詳しく知りたい方は「お問い合わせ」あるいは無料相談からお問い合わせください。
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Comment
>申請費用3万米ドル(約33000円)
申請費用3万米ドルだと約330万円だと思うのですが・・・
どちらが正しいですか?
すみません。
300ドルでした。
訂正しておきます。