~フィリピンで生活しながらビジネス~

フィリピンのドネーション(施し)的考え方と質の悪いサービスの関係性

 




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元自動車セールスマン&メカ。 奥様はフィリピン人。 38歳でフィリピンでの起業を決意!41歳で移住。 現在フィリピンで自営業をゆる~く展開中。 フィリピンでの文化、生活についてもご紹介していきます。 詳しいプロフィールはこちらをご覧ください
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フィリピンの大きな社会問題「貧困問題」と

フィリピンの「サービス業の質の悪さ」について思ったことを綴ってみました。



 

野菜売りのネイティブたち 貧乏商法

 

先日、クラークの大きいスーパー(免税店)に行った時の事。

スーパーの出入り口付近にはたくさんのネイティブ(近くの山岳地帯で生活する原住民)が野菜や果物などを販売しに来ています。

スーパーを出入りする客をについて回り、しつこく商品を売り込んでくる。

…スーパーの敷地内だが、許可取ってやってるのか?

 

値段を聞くと、高い…普段から市場で買い付けをしている私にはとてもじゃないけど手が出ない価格。

まあ、場所がクラークだけに観光地価格?的な設定でしょうか?

 

あまりに買え買えしつこいので、断り文句。

 私 「高いからいらない。」

 

相手は提示価格を下げてくるのかと思いきや、

 

 売り子 「私たち貧乏だから、この値段で買ってくれないとコメが買えない。」

 

『貧乏だから買って』

 

…つまりはこういう事。

相手は「お恵みちょうだい」的な態度で野菜を売り込む。

 

すると奥様から「買ってあげなさいよ」の鶴の一声。

渋々購入するのでした…

 

これって、

『商品』と 『Donation(施し)』の  セット販売?

 

私は日本にいたころはカーディーラーの営業マンでした。現在も商売が生業です。

そもそも日本には付き合いもない見ず知らずの商売人に恵んであげるという考え方はありません。

 

先の売り込み方にはとても抵抗を感じました。

適正価格ならともかく、相場以上の価格をゴリ押し。

 

商売をするのは勝手ですが、押し売りは迷惑行為です。

同じ観光地でも、野菜の産地で知られるバギオの野菜は安かった。

フィリピンの高地バギオ観光!避暑&観光旅行弾丸レポート!!

 

個人的な意見ですが、こういった人たちからは営業努力とか一生懸命仕事する態度を感じられないのです。

 

 

テニスコートのボールボーイたち

 

 

テニスコートで球拾いのバイトをする子供たちにも同じ様なことが言えます。

(テニスと球拾いのバイトに関する詳細は下記の記事に)

殿様テニス~フィリピン移住してもテニスを続けたいあなたに~

子供だけにボーっとしてたり、ほかの子供とふざけたり、ボールを見失ったり…

真面目に仕事をこなす子もいますが、仕事の質は『子供によってバラバラ。』

 

でもバイト代はみんな同じ。大人たちも何も言わない。

おまけにまじめにやらない子ほど「バイト代くれくれ」とせがむ。

 

いい加減な態度で仕事しても1日2~3時間の労働で200ペソ近く稼ぐ子もいる。

みんな貧乏な家の子供だから親の日当の約半分、あるいはそれ以上に相当すると思われる。

 

こちらも野菜売りの子供たち同様、

『労働の対価』と『Donation(施し)』の  セット販売なのである。

『分け与える』フィリピンのドネーション文化

上記のようなビジネスが成り立つ背景には『持つものは持たざるものに分け与える』という考え方があります。

この精神はキリスト教の考え一つでもあり、フィリピン人の基本的な精神とも言えます。

 

街中、特に市場では常に道行く人に『施し』を乞う姿を見かけます。

彼らはそこで受ける『施し』で生計を立てています。

 

日本人の感覚だと「よくそんなんで食べていけるな?」と思ってしまいますが、施してくれる人がそれなりにいるのでしょう。

市場の中は「お恵みちょうだい」だらけです。

 

  • クラークの野菜売り
  • テニスコートのボールボーイ
  • コンビニやファミレスの駐車場で車の誘導をしてチップをねだる人
  • などなど

 

上記の人たちは「お恵み」だけではなく、商品やサービスを提供しているだけ良心的というかまっとうかもしれません。

 

ドネーション的ビジネスの難点

働いてるだけマシかもしれませんが、私はこれらのビジネスに否定的です。

それは、商品やサービスを提供する側もされる側も

 

『商品・サービス』 < 『施し』  

に寄りがちだからです。

 

売る側は買って(恵んで)ちょうだい的に利益を得て、

買う側も買って(施して)あげた的な意味合いで徳を積む。

 

こういったギブ&テイクなので商品やサービスの内容がおろそかになりがちなのです。

結果、先述のようにやたらと高い野菜であったり、まじめに仕事をしないボールボーイだったりするわけです。

 

個人的な意見ですが、それでも正当な価格で熱心に販売していたり、一生懸命仕事をしていれば

「買ってあげようかな?」「チップはずんでやるかな?」という気になります。

 

しかし私のような信仰心のない人間が『施し』を与えることですべてよし。

とはならないわけです。

 

当然ながら、商品・サービスの『質』だとか

ビジネスを大きくするとかの『営業・経営努力』は向上しません。

 

そもそも、万一それらが向上してしまうと「貧困だから」というこのビジネスの核の部分がウソになってしまいます。



フィリピンに根強く残る社会構造 『貧困は生かさず殺さず』

 

ここまで述べたようなフィリピンの社会構造は、貧困層の生活が向上しない一つの要因だと思います。

私は信仰心はありませんが『施し』を与えることは徳のある良い行為だと思います。

 

しかしここにどっぷりハマると貧乏人が生活を向上させる努力をしないのです。

これらはこの国の「裏の政策」であるとも言われています。

 

貧困層が居なくなると困るこの国の支配者層たちが富を吸い上げることができなくなる。

なので適度に与え、かつ生活は向上しない仕組みを作る。

昔、社会科で習った『農民は生かさず殺さず』の政策に似ている気がします。

こういった仕組みは、フィリピンの植民地支配がはじまった頃から一部の支配者層によって作られ、長年にわたって上流層たちが脈々と維持してきたのだとか。

 

まとめ

 

これらの問題は非常に根が深いため、なかなか解消しないと思います。

しかし日本で20年近く一生懸命サービスを提供し、商品を販売してきた私にとってはとても歯がゆい問題です。

 

いや、フィリピンにいるすべての日本人は歯がゆいはずです。

ですよね?

 

うっぷんがたまって思うがままに書いてしまいました。

ここまで読んでくれたあなたもうっぷんが溜まってたまってませんか?

 

うっぷん晴らせるならコメントどうぞ。


Comment

  1. Koki より:

    おっしゃるとおりです。
    貧乏人が頑張っても生活レベルが向上しないことを知っているのか根っからの怠け者なのかはさて置き、すべての職業にまったくプロ意識がないのがこの国の特徴でしょうか。
    以前18年暮らした香港はこの国よりは幾分ましでしたが、やはり職業に対するプロ意識はあまりありませんでした。
    バイトでもある程度のプロ意識を持っている日本がかなり特殊な環境なのではないかと思われます。
    いずれの国・地域の人々も心理上「植民地」経験しているからこそ向上心よりも無難に生きてゆくことが優先されているのかもしれません。

    • muratadasi より:

      kokiさんこんにちは。

      グチるとキリがないんですが、そんなフィリピン人をうまく(?)使っているフィリピン人もたくさんいるんですよね。
      ダメならダメなりの使い方ってヤツですか。

      そんな人たちの特徴は『怒らない』人が多いかな?
      ダメはダメなりに…って考えでしょうかね?

      日本人としてはコレが結構難しい…
      コツなんでしょうかね…( •᷄ὤ•᷅)

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