フィリピンの交通事故と賠償。事故後の流れ~こんどは物損事故~
2か月ほど前、交通事故に遭い、その時のことを記事に書きました。
その2か月後の5月、またもや。やってしまいました。
今度は追突を受けました。けがはなく物損事故扱いですが金銭的な被害は甚大…
後ろベッコリの愛車。
たて続けに続く事故…というわけで今回もまた実況しながらの反省文(?)を書きました。
事故の経緯
高速道路上での追突(された)事故でした。
約90km/hの制限速度内の安全運転で3車線の中央を走行中でした。
突然、前方右車線にいたトラックが右端のガードレールにヒット。
『ヤバイ!!!』咄嗟に急ブレーキ!
案の定、次の瞬間トラックは横を向きながらセンターラインに突っ込んで来た。
『かわせるか!?』と、思った瞬間、自車の後輪がロック。
ケツを振りながらトラックを避けた…までは良かった。
次の瞬間、後続車が自車に追突!!後ろベッコリ…
トラックとの衝突は避けられましたが、咄嗟だっただけに後ろまでは注意できなかった…(´;ω;`)
事故現場は騒然
青いのが追突してきた車。
大けがした人はいなかったものの、高速で3台が絡んだ事故。
道路の両脇に事故車が並んで一気に渋滞に…
相手の車もべっこり。たまたまうちと同じアドベンチャーでした。
どうやらトラックがコントロールを失ったのはタイヤのバーストが原因みたいでした。
その後の事故処理 ~過失割合やいかに!?~
高速道路上だったためか、現場にやってきたのは警察ではなくNLEX(高速道路会社)のスタッフ。
なんか警察みたいにエラそう…彼らの指示でインターチェンジにある事務所へ移動したのでした。
3台とも自走はできましたが、追突してきた相手車はエンジンルームまで損傷がいってるために走行中に変な音が…
フィリピンの交通事故では、相手に支払い能力がないなどの理由で相手に賠償してもらえないケースが多いと聞きます。
今回は過失割合とか修理代とかはどうなるのでしょうか?
日本で同ケースの場合
日本で自動車保険を扱ってきた経験からだとこういった場合、過失割合は微妙な判定になってきます。
普通に考えれば、横を向きながら高速道路を横断してきたトラックが悪い。
しかし当のトラックは事故車両のうちどちらの車両にも接触していないんですね。
私は私でかわすためとはいえ隣の車線にカットインしてます。
仮に日本の一般道であればトラックは過失を免れてしまう可能性があります。
しかしながら現場は高速道路。
やはりトラックの危険運転であると言えます。過失大。
んで実際フィリピンではどうかというと?
後ろの方で同乗していた私の奥様と追突してきた相手で口論中。
スピンしたトラックの運転手が話に参加してないのが違和感過ぎる…
私は言い争いできるほど言葉が達者じゃないので見てるだけ…
そしてトラックの運転手は完全に言い争いから離脱状態。
誰も文句を言いに行きません。
衝突事故になった両当事者は、一番悪いヤツをカヤの外にして言い争ってます。
…おいおい、そうなっちゃうのかよ…
いつも感じますが、フィリピンでは『責任』における考え方が日本とかけ離れてます…。
事故処理の一幕~フィリピンあるある炸裂~
高速道路事務所で事情聴取
追突してきた車は会社の車両だったらしくドライバーは従業員で業務中だったらしい。
会社の上司らしき人物が話し合いの場に駆けつけてきました。
上司 『お怪我はありませんか?』
『修理は全て当方の保険で賄いますので安心してください。』
しかしここは日本じゃありません。フィリピンです。
そんなに簡単にコトが解決することは稀です。全く信用できませんけど静観します。
次はエラそうな高速道路のスタッフの事情聴取。
高速道路上の事故だと警察の代わりに事故処理の中継ぎをするようです。
クルマの書類、パスポート、国際運転免許、持ってるモノ全てチェック。
なんかアラ探ししてる感じ。
その後、追突の相手に聴取。
なぜか事務所を出て外で話をしています…。
外から戻ってくるなり、相手方の態度が一変。
上司 『あなたの運転に非があるようです。費用は一切お支払いしません。』
ほら来た。こんなもんです。
裏であのエラそうな奴に金でも握らせたか?
そうでなくても外国人にとってここフィリピンは完全なるアウェーなのです。
役所、ご近所、商売…交渉事が思うようにいくことのほうが少ない。
約2年のフィリピンでの生活でこんな苦い経験は何度もあります。
ハナからアテにしてないこちらは眉一つ動きません。( 一一)
(奥様)
…と思ってたら狼狽したのち憤慨するうちの奥様…(;’∀’)
フィリピン人は自分に都合の良いことはすぐうのみにしちゃう(笑)
場所は変わってポリスステーション
納得できない奥様は気が済まないようです。
追突の相手と高速道路のエラそうな奴とで警察署(というか交番?)へ移動。
この時すでにトラックの運転手はいません…
一番過失の大きい当事者がすでに離脱…
ここで言い争うことに全く意味を感じません。早く帰りたい( 一一)
ここで先のエラそうな奴が警察官に私の運転の非を徹底的に力説。
⇑この辺がキナ臭い…
奥様が抗議するも警察署員に説き伏せられてしまうのでした…。
すでに出来レースです…うちの奥様とて太刀打ちできるはずがありません。
日本もフィリピンも高圧的に説き伏せるのは警察官の十八番。
警察署内ではその効果は10倍。
肝の座ったヤクザでも黙秘以外に対抗する手段はありません。
日本ですと警察は民事非介入といって賠償などの民事的な争いごとには関知しません。
しかフィリピンの警察はこの辺の勝手が違うようです。
今回は「両者痛み分け」という、なんとも独断的なお奉行判決が…。
これ以上相手に責任の追及をしないという旨の書類を作りサインさせられます。
ここで不服があればサインせずに弁護士に相談という流れになるんでしょうね?
一応サインするか弁護士か奥様に確認。
警察に屈服させられた奥様は渋々サインに応じるのでした。
結果とまとめ
結果的には双方相手の負担はせず痛み分け。
自分の修理と治療費は自己負担ということになりました。
私のクルマは車両保険は入っていなかったので自費修理になります。
この記事執筆時はぶつけたまんまのかわいそうな姿です…いつ修理しようかな…
事故の相手にもよりますが、フィリピンの物損事故では
『相手から取れない』つまり過失のいかんを問わず泣き寝入りというのが定説です。
- 今回のように手のひら返されるとか
- 支払うと言っておきながらバックレとか
- そもそも相手に支払い能力がないとか
そんな感じなんだと思います。
よそで聞いた話だと相手が過失大だからと言って貧乏人に責任を追及すれば
運転者は刑務所 ⇒ 損害賠償も相まって 一家離散 なんてケースも稀ではないとか…
今回の反省(学習)
- 泣き寝入りは覚悟。必要なら車両保険などで準備
- 時にはアンダーテーブル(わいろ)の駆け引きも必要かも?
前回の事故と周りから頂いたいただいたアドバイスも併せて総括すると
- 運転の責任を免れるには運転しないのが一番。ドライバーを雇う。
- その他損害賠償などはお金が解決してくれる。(無理に争わない)
フィリピンで安全に車を使うにはやっぱり『十分なお金』が必要。
日本でもそうですが自動車を使うということは大きな社会的責任が発生します。
フィリピンでもそれは同じ。フィリピン人の多くはただ無責任なだけ。
そして私たち日本人にとってフィリピンはアウェーです。
フィリピン人あるいは日本と同じ準備&心構えでは足りません。
『もっと稼がなきゃな…。』改めて認識、反省するのでした…。
しかしこれだけ事故ると
『元自動車のプロ』の村田ですが『自動車と事故のプロ』になりつつあるかも…(泣)
Comment
へたれ お前みたいなやつがいるから他の同胞も同じ目に合うんだよ
のんきにやってんじゃねーよ
周りに迷惑かけやがって。
こんちわ。
何で他の同胞が迷惑被るのか意味わかんないけど。
説明する気が有ればコメどうぞ。
私も1月に停車した時にオートバイが突っ込んで来て車の右前面が損傷、修理に1、2万Pかかりましたが結局自己負担でした。
知り合いのフィリピン宅の前で事故が起きたので前面的にヘルプをお願いして所定の手続きをしましたが、警察からは何の連絡もありませんでした。警察も届出は受理したがそれ以降逃げた相手を探す事はしていないようです。確かに交通事故は日常茶飯事ですのでいちいち構っていられないですね。
知り合いのフィリピン人に相談しても時間が経過しているので諦めの様子でした。
自分もフィリピン生活三年目に入りましたが車の運転は難しいし、とにかく面倒くさい国だなとつくづく思う今日この頃です(笑
面倒臭い。
そうですね。
何をするにも時間が掛かる。移動、役所の手続き、スーパーやレストランのスタッフの仕事…
仕事が速いのは床屋の散髪と扇風機の修理屋位ですかね?(笑)
逆に時間とお金が全てを解決してくれるような気もします。